みやぴら

みやぴら

大学院で同期現象の研究してる人。

英語格差 (English Divide)

 

格差というものは、古今東西存在していて、かつ最も憎まれているものの一つだと思います。

 

経済格差は当たり前のように存在し、ある実業家が兆単位の資産を保持する一方で、世界には10億人以上の人々が1日1ドル以下で生活しています。(UNDP-貧困と教育-個人での取り組み方)。

 

教育格差もよくTwitterで議論?の俎上にのせられるのを見ますが、当然深刻な問題です(教育格差の現状と今後の政策 (2020年10月29日 No.3473) | 週刊 経団連タイムス)。

 

 

しかしその中でも、「英語格差」についてはあまり一般的な知名度がないように思われます。

試しに「英語格差(English Divide)」で検索すると、幾つかの記事がヒットしました。

 

gendai.ismedia.jp

news.yahoo.co.jp

genius-lv.com

 

 

これらの記事に書いてあることは、要するに

  1. 英語を学習する環境に既に格差が存在し、それに起因する英語力の差によって、あらゆる社会的不平等が発生している。
  2. 英語ができないと何かと不利だから、苦手意識は克服して英語学習頑張れ!

 

ということ。これは確かにそうだなと思う反面、もっと根本的な引っ掛かりをぼくは感じました。

 

 

 

 

 

それは「なんで英語ができないだけで不利を被る必要があるんだろう?」ということです。

 

勿論、英語が国際語としての地位を獲得できたのは、それを母語とするイギリス、アメリカの影響力の大きさでしょう。その歴史的な経緯は納得できるものです。

 

それでも、やっぱり国際語を母語とする人が存在している状況は、それ自体かなり格差社会だと思います。

 

 

上述の記事にも書いてありましたが、英語ができない場合、

  • 情報格差(日本語で調べても出ないものが、英語で調べたらヒットするということはよくある。そもそも論文は大体英語だし...)
  • 国際的な職に就けない(そんなん個人の問題だろ!と思うかもしれませんが、例えば政治家はどうでしょうか。とても頭のキレる人でも、英語が話せなければ外交官、外務大臣(首相も?)は務まりそうにありません。これは国益を損ねていると思います。)

    www.ejef.co.uk

 

 

 

などの格差が発生します。そしてこれは、母語を選ぶ選択権がない以上、許容できない国家間格差であるとぼくは思います。

上述の記事のように、「英語ができないと不利を被るから、英語は頑張って勉強しなければならない!」というのはあまりにも不公平ではないでしょうか。

 

 

 

だからと言って、今更国際語を変える(例えば、母語話者のいない人工言語にする)というのが現実的でないことは、100も承知です。

 

ぼくも「じゃあどうすればいいの?」と言われたら、「どうしよっか?」としか言えません。そんなもんです。

 

 

 

 

 

こういう問題ってあるよなぁと思ったからつらつら書いただけです。

所詮世の中、不公平ですからね。